Twitterで細々と書いておりましたが、記事にしてみます。

現在、歌の採点と言えばDAM、JOYが有名です。
そして、DAMの方は厳しく、JOYの方は甘いとして有名です。(現状はともかく、一般的な認知度としてはこうです。)

しかしこの甘い厳しいとはどこから来ているのでしょうか?

また、機械の採点が高い=歌うまという風潮も出来上がりつつあります。それは本当に正しいのでしょうか?

一般的に、「歌が上手い」と言われる方はどのような歌い方をしているのでしょうか。

個人的には声質が良いのが条件で、抑揚とフォール適度なしゃくりがあるが上手いと言われているように感じます。もちろんこれは私が思う採点の基準であり、採点の仕方は人によって細かかったり大ざっぱだったり。配点の違いもあることでしょう。 

初期のボーカロイドを思い浮かべば良いかもしれません。いくら音程が合っていても、ビブラートやしゃくりができていても不自然に聞こえるものです。
仮に機械の採点でこれら3つ以内の項目しかなければ簡単に100点が取れますね。
これが機械と人間の分かりやすい差です。

声質は言うまでもありませんね。

抑揚は、これを意識するだけでだいぶ変わってきます。機械の採点向けの抑揚ではなく、人に聞かせる抑揚です。

曲調によりますが大体はAメロ小さく(普通)→サビ大きく→Bメロ小さく(普通)→サビ大きくを心掛け、音の低いところでは押さえて高いところで盛り上げる。これだけで歌の印象は大きく変化します。少なくとも棒読みと言われることはなくなるでしょう。


音程に関してですが、普通に考えると必須条件ですね。ただ、ここで言う「音程」とは2種類あり、機械の採点の音程と人間の聞く音程では全然違います。例えば音程正解率90%くらいでも残りの10%を完全に外していればすごく音痴に聞こえます。逆に80%くらいでも音程が若干#になっていたりしていて、バーとのズレがあまりなければ人間にとってはほとんどズレと認識されません。よって、音程の違いは「どれだけ楽譜通りに歌えているか」と「どれだけ音程に近く歌えているか」ということです。いわば機械の評価は正解=100点、不正解0点といった両極端に対し、人間の評価は正解=100、不正解=99~0といったような部分点を与えます。当然大きく外せば0ですし、近ければ部分点は大きくなるので音程は人間の方が甘くなるのです。ただし、絶対ではなく相対的評価になるので大きく外す部分が多い人はその分不利になります。

さらに、マイナーな曲(特に歌手や曲名、サビは有名だけどその他はあまり知られていないような曲)を歌えばさらに音程は誤魔化せます。なぜならば、「この曲を知らない→でも歌い方はかっこいい、かわいい→すごい」となるからです。しかし、これはあくまで前記の「声質+抑揚+フォール+しゃくり」の上手い人に限ります。
一時期ネットで話題になった「※ただしイケメンに限る」これと同じということです。そこいらの会社の上司が知らない曲を歌っていた場合、マイナー曲で音程が合っていても他が良くないと冷ややかな目で見られるケースは多いはずです。

イケメンで思い出しましたが、この「人間採点」の評価。実は歌以外でも大きく左右されます。

まずは「ルックス」。例えば歌い手と呼ばれる方々たちは主に2次元のイラストをプロフィール画像として使用し、「イメージ」をつけることによって活動を行っています。
もちろん顔バレ等のリスクを避ける面もあるでしょうが、普通に自分の写真を載せるよりかはイラストの方がよりよい印象を与えます。このイメージによって上手さの補助を与えているわけです。

次に「性別や年齢」。こっちの方が大事かもしれません。
小さい子供に対してはおのずと評価が高くなるかもしれませんし、男性よりかは女性の方が評価が高くなりがちです。声質のせいもあるかもしれませんが。。。
アイドルグループが成立しているのもこのあたりが大きいです。女性アイドルグループは男性の、男性アイドルグループは女性のファンが多いです。いわば好感度によって歌が上手く感じるといったものです。

また、知り合いに対しての評価も若干高くなるのではないでしょうか。知らない人よりかは知っている人が歌っている場合、うまく感じる(評価を上げる)傾向にあるようです。

もう1つ「評価のしやすさ」。いわばアピールポイントがあるかどうか。あえてウイークポイントをつくるのもありです。(ギャップをつくる)

人間が歌って同じ点数だと判断しても何故か順位はつけられるものです。
その時は尖っている項目がある方が有利に働きます。
どうしても努力で埋められない項目があるときに、それとは正反対の歌い方を心掛けましょう。

例えば、男の人の場合はかわいい声はほとんどの人は出せませんが、かっこいい声を出せる人は多いはずです。そのため、女性曲をかっこよく歌うこともアピールポイントのひとつにできます。

全部80点よりも様々な項目で100点や50点が混ざって平均70点くらいの方が評価は高くつものです。それは、「理由を話しやすいから」です。上手いはずなのに評価されないのは器用貧乏だからというのもあります。「うまいだけ」の人なら極端な話かなりの人数います。この「評価されるもの」をつくりあげるのも一つのポイントだと感じています。

ここまで書いて、

DAMの採点は
「音程+安定性+抑揚+ロングトーン+ビブラート+テク3種+リズム+裏加点」

JOYの採点は
「音程+安定感+ロングトーン+抑揚+テクニック(ビブ+テク2種)」

このようになっています。

そのため、この項目を「埋める」ことができる人が高得点となります。

一般的にはJOYSOUNDの方がDAMより簡単だと言われます。それは、JOYSOUNDの方が意図せずとも勝手に埋まる項目が多く、対してDAMは抑揚や安定感といった意識しないと(知らないと)点数の出ない項目が多いからです。
普通の曲で90点前後を狙うのであらばJOYSOUNDの方が簡単ですが、100点を狙うのであればDAMの方が簡単という人が多いようです。
大多数の人は特に項目に意識することなく歌うため、表示された点数を見てDAMは難しい、JOYは簡単といったイメージができ上がっているのです。

それに対して人間は

「声質+音程+抑揚+しゃくり+フォール+ルックス+性別年齢+好感度+評価のしやすさ+その他いろいろ」

かなり複雑な要素が組み合わさって初めて高得点と言われるのです。
そう考えると、「人間の採点」も機械と同様に採点狙いの歌い方をしないといけませんね
しかし、人間の採点の配点は人それぞれです。全部を埋めるという考え方は捨てて、自分の得意な分野をしっかり磨いて、繰り返し歌う。これが上達の近道になりそうです。あとは、人前で歌うのに慣れておくこともしておきましょう。緊張していては力を出し切れません。

そう考えると、人間の採点って本当に難しいものですね。


よく「機械で高得点を狙いつつ歌うまを目指す」という方がいます。
それは簡単に言えば、「音程+抑揚+ビブラート」を埋めつつ、機械の採点にない分野で埋めようとするという事なんです。一見器用なように思えますが、これはあくまで「機械」に向けた採点が大前提になっているのです。機械の項目が変わった瞬間、その両立した歌い方は壊滅してしまうので、結局は機械に左右された採点歌唱に過ぎないのです。

埋めるべき項目さえ分かれば両立は行えます。その辺りも腕の見せ所でしょう。しかし、機械の採点をする(人前で歌わない)のであれば歌い方は意味をあまり持ちません。機械を相手にする以上はどんな歌い方をしたとしてもいいですが、0.1点でも上を目指した時点で既に採点狙いになると言えるからです。それならば、普通に歌おうが機械相手の歌い方だろうが大差はないと思っています。

プロの歌手が機械の採点でも高得点を出せると限らないのはここにあるのです。
プロの方はもちろん能力は高いですが、「機械の採点にない分野で点数を稼いでいる」からです。というよりも、稼げるからこそプロになれているのです。これを稼げない人はどんなに機械で高得点を取れても上手いとは言われないのです。(特に私みたいに)

テレビでやっているカラオケ番組でも同じことが言えます。出演者は「機械で点数を出せる人の中から機械の採点項目以外でも稼いでいる人」を探していてテレビに出ているのであり、イコール「プロ1歩手前の人」が多いです。実際にプロとしてデビューしている方も存在しているのです。よって、「機械で点数が出るから上手い」わけではないのです。

機械と人間との採点の違いは野球で言うバッターとピッチャーみたいなものです。
エースで4番タイプを狙う人もいれば、9番ピッチャー、4番DHを狙ってもいいのです。

個人的に歌い方に決まった形はないと思っております。楽しく歌う事、もしくは目的を達成するためにこつこつ練習すること、ただ点数だけを追い求めること。人前で披露すること。スペシャリストになるのかゼネラリストになるのか、様々な歌い方があってのこそのカラオケだと感じております。

私は人間の採点を狙うつもりはありません。あくまで音ゲーとして、機械相手に戦っていくつもりです。

賛否両論あると思いますが以上です。
長文でしたが読んでいただきありがとうございました。